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いよいよ季節は春山のシーズンになってきた。4月中旬から5月の連休にかけて、山々はシャクナゲやミヤマキリシマ、アケボノツツジ、ヤマボウシなどの花々がいっせいに開花を始め、冬の厳しさから一転して登山者を陶酔させる桃源郷へと移ってゆく。今回は、そんな春の山に咲く代表的な花々を効率よく鑑賞できるスポットをいくつか紹介しよう。 まずは「山登りはちょっと…」という方にもドライブで素晴らしいシャクナゲが鑑賞できるベストポイントから。 縦貫高速道を御船インターで降りて445号線から218号線を高千穂方面へ約50分で宮崎県五ヶ瀬町に至り「三ケ所神社」を目指す。ここは世界の各地から集めた珍種をはじめ、1万2000本のシャクナゲが見事に咲き誇り、ほかにも500本のシダレ桜や150種350本のツバキなどを集めた、まさに「夢の庭園」である。 そのほかに、福岡県では英彦山々系の「犬ヶ岳」の笈吊岩周辺や「岳滅鬼山」の山頂付近、そして大分県側では、黒岳の北側山麓にある旅館「黒岳荘」周辺から「前山」へと続く登山道などでツクシシャクナゲが鑑賞できる。 ミヤマキリシマは、久住山群の「平治岳」や「大船山」が有名だが、あまりにも人が多すぎて「山の静寂に包まれ 花の色香にまどう」というムードは残念ながら失われつつある。この花はその年によっても開花にムラがあるが「涌蓋山」の女岳付近、久住の「扇ヶ鼻」そして「黒岩山」にもかなりの群生が見られる。 ここで「取っておきのコース」をひとつ。長者原から、すがもり越へと真っすぐに伸びた舗装道路を約1キロほど直進する。この道が右へと曲がり右側に展望が開けたところに、左側に車が4〜5台駐車できる場所がある。そこに車を停め、道の左側の一段低くなった場所を注意して見ると「雨ヶ池」への道が示されている。この道を25分程歩けば右側に「指山」へと登る道が分かれている。ここから山道を45分で山頂に着くが、この道の随所にシャクナゲが目を楽しませ、山頂付近の広い台地に出ると一面のミヤマキリシマが出迎えてくれる。山頂からは目前に立ち塞がる「三俣山」北壁の姿に圧倒されるが、ここからの展望は秀逸である。 帰路は眼前に聳える「三俣山」との隘路に下り、目でテープを拾いながら砂防堤を幾つか乗り越えて行けば、やがて道は舗装道路になり40分程で元の道にたどり着く。舗装道路に出た辺りから見る指山の絶壁は壮観である。またこの辺りには野生のタラノメが多い。少しだけ採って思い出と共にポケットに忍ばせれば今夜の食卓を飾る一品になる。 そして、春の山には秘めたる花がもうひとつ。アケボノツツジである。この花は標高1000m以上の場所にしか咲かない。九州では「祖母山」をはじめ「大崩山」「五葉岳」「夏木山」などに多いが、比較的に簡単な観賞コースといえば「大崩山」である。日之影から延岡に向かい、槙峰から左折して鹿川への標識に従い約24キロ走ると「大崩山」の宇戸内登山口に着く。ここから徒歩で小谷尾根の西端まで50分程登ると、このあたりから登山道の両側にアケボノツツジの大群落が始まる。花の時期は4月下旬から5月上旬と短いが、その美しさは筆舌に尽くしがたい。 以上駆け足で春の山とそこに咲く花々を紹介したが、いずれもこの時期にしか見られない自然の風物詩である。登山に、ドライブに、吟行に、自然探索にと思いっ切り足を延ばして爛漫の春を堪能していただきたい。 |
| お問い合わせ | [三ケ所神社]宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字三ケ所 TEL.0982(82)1513 4月上旬から5月上旬まで「しゃくなげ祭」開催 |
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